6.12
誰もが使える家電製品を
福祉機器の世界は、最先端の技術が良いというわけではありません。
「技術ありき」ではなく、ニーズが最優先となります。
患者さん一人ひとりの様子をきちんと理解して、何を求めているのかを見抜く力が必要ではないでしょうか。
携帯用会話補助装置「レッツ・チャット」も、オーディオコントローラー「レッツ・サウンド」もベンチャー企業ならではの小回りの良さと、パナソニックが持つ製造技術や情報力を組み合わせることにより、出来上がった商品といえます。
それが今までの福祉機器メーカーとは違うところでしょう。
もしも松下幸之助創業者が生きていれば、当社の収益性について「何しとるんじゃ」と怒られたかもしれません。
ただ、事業内容については創業者の理念「生活を豊かにする」を実践しており、喜んでくれたのではと思っています。
6月で設立6年が経過しましたが、課題はいくつもあります。
第一に収益を安定させ、社員を増やして次の商品を意欲的に開発する必要があります。
社内ベンチャー制度「パナソニック・スピンアップ・ファンド」では3年で単年度黒字化、5年で累積損失の一掃が会社存続の一つの条件となっていますが、当社は残念ながらまだ実現できていません。
ただ、パナソニックはそれぞれの事業を収益性だけで評価するのでなく、事業を残す意味があるのかも含めて総合的な観点から判断してくれています。
それに甘えてはいけないのですが、パナソニックグループの企業価値を高めているということで、今のところ残してもらっているようです。
私の夢は、家電商品の障害者対応をすすめていくこと。
冷蔵庫や洗濯機の登場で生活は豊かになりましたが、それは健常者の話で、十分に使いこなせない障害者や高齢者はまだ不便を強いられています。
これまで音楽プレーヤーやテレビリモコンを障害者対応にしましたが、障害を持つ人たちがもっとそうしてほしいという家電製品はまだまだあり、それらをひとつずつ形にしていきたいですね。
当社の機器がパナソニックの商品と連動し、高齢者や障害を持つ人が「家電製品はパナソニック」といえる提案ができるようになれば、親会社としても意味があると思います。
ファンコム社長 松尾 光晴さん(43)(5)将来の夢
テーマ : ALS(筋萎縮性側索硬化症) - ジャンル : 福祉・ボランティア
タグ : レッツ・チャット レッツ・サウンド パナソニック・スピンアップ・ファンド